こんにちは
マナビツナグヒトのみこりんです。
子どもって、よく答えに窮する質問を投げかけてきませんか?
「なぜ人間は死ななきゃいけないの?」
これ、究極です。
でも、こういう問い、素直だからこそ言葉に出てくるのだと思います。
他にも、
「なんで勉強しなきゃいけないの?」
「どうして、私は生まれてきたの?」
「なんで人を殺しちゃいけないの?」
大人は大人としての考えもありますが、それが子どもの思考に響くかどうか
悩ましいものです。
そういう問いに真正面から向き合っている本があります。
「14歳の君へ~どう考え どう生きるか~」by池田晶子(毎日新聞社)
私は多読者です。
家の中の至る所に本が積んであります。
それらの中には、何回か読み返したものもあるし、
もう1回読みたいと思うものもあるし、
実はまだ読んでいないというものもあります。
いわゆる積ん読です。
本書はその中の1冊でした。
本の断捨離のため、整理をしていたら見つかり、
興味を持ち今回読んでみました。
著者の池田さんは、1960年生まれの哲学者です。
プロフィールには、
「専門用語を使わずに、日常の言葉を用いて
『哲学するとはどういうことか』を語る、気鋭の哲学者」
とあります。
本書のはじめにで、こんな文章がありました。
人が生きてゆくのは、よい人生を生きるためだ。
自分にとってのよい人生、幸福な人生を生きることが、
すべての人の人生の目的だ。
悪い人生、不幸な人生を生きたいと願う人はいない。
すべての人は、よい人生を生きることを願っている。
それなら、人は、悪い心でよい人生を生きることはできるだろうか。
人をだましたり、人を蹴落としたりしながら生きてゆく人が、
よい人生、幸福な人生を生きていると君は思うかい?
よい人生、幸福な人生を生きる時に多くの人がぶつかる壁や疑問。
本書では、
「個性」「歴史」「戦争」「幸福」など16のテーマについて、
時に事実、時に意見を交えながら読者に問いかけています。
「君だったら・・・・?」
「~することはどうなんだろうか?」
「どうして~~なのだろう?」
その度に、一つひとつの事象に対して「考える」ことの大切さを
著者は訴えてくるのです。
大人の私が読んでも、
アイタタ・・・と刺さる言葉も多々あります。
痺れます。
いかに、考えが浅いか気づかされます。
自分とは?
自分の人生を生きるとは?
社会とは?
おそらく読んだだけでは解は見つからないでしょう。
でも、そういうものなんだと思います。
真剣に問うことに対して簡単に答えられるものなどないと言うことです。
真剣に考え、自分なりに納得てきる解を持ち、
それに従って生きていくのが人生なのだと私は思います。
もちろん、自分の解がまちがっているかも・・・ということも
時にはあるでしょう。
でも、その度にまた考えていけばいいのです。
そうすれば、今の自分に合う解も見つかることでしょう。
大事なのは、答えを見つけるということではなく、
自分で考えるということです。
自ら考える力に目覚めることで不幸な時代を生き抜く意味に気がつけばと願うものです。
受験の役には立ちませんが、人生の役には必ず立ちます。
そんな言葉もあとがきに書いてあります。
全部読む必要はありません。
気になるところだけ読んで、考えるきっかけとするとよいと思います。
今すぐでなくてもいつでも読めるように、
本棚に積んでおくことをおススメします。
大人の方にも読んでいただきたい本です。
「14歳の君へ~どう考え どう生きるか~」by池田晶子(毎日新聞社)
読んでくださりありがとうございました。
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