ははちえ

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我が子の運動会〜席とリよりもビデオ撮影よりも大事なこと〜

約 4 分
我が子の運動会〜席とリよりもビデオ撮影よりも大事なこと〜

こんにちは

マナビツナグヒトのみこりんです。

勤務校の運動会が終わりました。

運動会というと、

おとうさん・おかあさんの関心は、

我が子の活躍に加えて

「お弁当」「席とリ」「ビデオ撮影」かな?

教師が運動会に思うこと

2学期に入ってから、

文字どおり、毎日準備や練習にどっぷり浸かっていました。

最初はなんにもできなかった子どもたちが、

ダンスを踊り、力一杯走り、

綱を引いたり、大玉転がしたり、

様々な種目で、できるようになるプロセスを見ています。

だからこそ、

運動会に対する教師の思い入れは強く、

終わったあとも、その経験を次のステップにつなげたいと

考えています。

また、ダンス等の表現種目や

玉入れ等の団体種目にも重きを置いているので、

学年や学団の輪を大事に指導する教師も多いです。

確かに、集団種目での勝手なふるまいは

全体の調和を乱しますし、

全員が心を一つにして作り上げる種目は

見ている者の心に強く訴える迫力を持ちます。

その体験を通して、子どもたちに、

集団行動での個の行動意識を高めたいと

考える教師が多いのはそのためです。

成長のプロセスと心を一つにする体験、

私もその2つを重視して運動会の指導にあたってきました。

「席とリ」「ビデオ撮影」での困る点

早朝(人によっては前夜)から、列に並んで

よい席をとろうとする方、多いです。

とてもありがたいなあと思うのも事実です。

ただ、よい席をとってどうするのかしら?

ということも思います。

会場を見回すと、

広々ととった場所でくつろぐ大人、

トラックに似合わないピクニックテーブルとアウトドアチェアで

盛り上がる大人。

応援が自分たちだけの楽しみになっているように感じられます。

応援席の子どもたちとの違いは歴然です。

本部に、チェアやパラソルの苦情も届きます。

(子どもたちの競技中にです)

また、

さあ入場するぞ!と列に並んでいる子に声をかけ

カメラやスマホを向ける大人。

立入禁止ゾーンに入り込んで撮影する大人。

運動会は、確かにイベント(学校行事)ですが、

あくまでも学習の成果を見せる場としてのイベントです。

つまり、学習の一環でもあるのです。

その中には、競技に集中することも、けじめをつけることも含まれます。

個の力を発揮すると同時に、

集団での演技で協力し合うことも学びます。

それができるようになることも成長のプロセスの一つだと思うのです。

それを理解していただけている方が大多数だと思っていますが、

視点の違いを残念に思う行為も正直あるのです。

「席とリ」「ビデオ撮影」よりも大事なこと

「席とリ」「ビデオ撮影」が悪いと言いたいのではありません。

我が子のために、よい席をとって応援し、その姿を記録に残したい、

と思うのはもっともだと思います。

ぜひ、お子さんのがんばりを見ていただきたい、私もそういう思いです。

でももう少し視野を広げると、

こういうイベントで得られることもあるのです。

例えば、友だちとの中でどんな表情をしているのかを

見てみること。

家と学校とでは、見せる顔が違うとおっしゃる方も多いです。

ズームではなく、ひいて見てもらえると、

集団の中でのお子さんの姿や、友だちとの関係も見えてきます。

そこには、きっとおとうさん・おかあさんが知らなかった顔も

あると思うのです。

例えば、担任の先生の働きぶりを見ること。

担任の人となりが見えてきます。

私は以前応援団を担当していて、

子どもに交じって旗を持って走ったり、大声を張り上げたりしていたりしていました。

「先生、かっこいい~~」

って、おとうさんやおかあさんから、声援いただき、

恥ずかしいやら嬉しいやらの気持ちになりました。

でも、そのあと距離が近づいた感がして、話しやすい関係へとなっていきました。

なので、

我が子を中心に、運動会をマクロに見ていくと、

きっと子育てに有効な材料がたくさん手に入ると思うのです。

もう運動会が終わっちゃった方、

これから運動会が待ち受けている方、

ベテラン先生のおせっかい、ちょっと気にとめていただけると嬉しいです。

運動会を子育ての心強いツールに変える参加の仕方

考えてはいかがでしょう?

読んでくださりありがとうございました。

寄稿者について

miccorin
小学校教頭、リーディングファシリテーターとして、人が学び成長する支援をしたいと思っています。
今まで何百・何千という生徒を指導し、そのご家庭とも関わってきました。お子さんについて相談する過程で、子育てに悩むお母さんの声もたくさんうかがいました。皆さん、とても一生懸命にお子さんを育てています。でも、ちょっと自信がなかったり、よい方法がわからなかったりしているんだと感じてきました。だから、今までうかがってきた悩みの中から、私ができるアドバイスを通じ、子育てがんばるお母さん達の力になりたいと思っています。

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