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食の原点に帰るお話〜甘酒の魅力〜

約 4 分
食の原点に帰るお話〜甘酒の魅力〜

現在、何かと糖質・脂質過多で食生活が乱れている時代です。食事を食べた後にデザートと してお菓子を食べることもあるかと思いますが、糖質・脂質が多い食事と合わせて肥満を始 めとする食べ過ぎによる生活習慣病問題となっています。反対に、忙しい日々や夏バテから 食事を抜いたり、ダイエットなど食べ ない事への弊害も問題となっています。

病気になってから 対処するのではなく、日常の食生活の中で健康を目指す『医食同源』は、私たちの体を作る 根源である食の重要性を表した言葉だと思います。私たちの体は、全くの無から造られる のではなく、例外なく口から食べた食物で成り立っています。どんな食生活を心掛けるかで、 健康でいられるか、病になるリスクが増すのか左右されるというのは当然の話です。子供は、大人とは異なり、体を大きく成長させるために、食物から多量のエネルギー源 や体の材料を取り入れる必要があります。 特に、お母さんの体内で胎児として成長していく期間、生まれてから思春期を迎えるまでは、目を見張るスピードで成長します。その期間に良質な食生活を心掛けることは、子供にとって一生の宝になる事でしょう。

親子で美味しく健康に甘酒を飲もう

私達の食事は、野菜・肉・穀物など自然の形の食品、調理・加工した加工食品があります。加工食品の一分野である発酵食品は、微生物や酵素の働きにより、食品 の嗜好性や栄養素としての機能に優れ、美味しく健康を目指すのに欠かせない伝統食材です。近年は、その機能性や微生物等に着目した機能性食品や医薬の開発が非常に盛んです。

甘酒は、その発酵食品の中でも、日本の麹文化の一翼を担う健康食です。ちなみに、ここでいう甘酒は酒粕から作るものでなく、麹から作るものでもちろんアルコールはありません。

米麹甘酒の魅力

  • 米麹甘酒にはオリゴ糖やブドウ糖、ペプチドやアミノ酸、ビタミン B 群が含まれており、 その事から『飲む点滴』と言われています。オリゴ糖やブドウ糖などの糖類は腸内細菌の餌になったり、私たちにとってのエネル ギー源となるものです。そしてアミノ酸は体を作る為のタンパク質の材料に、ビタミン B 群はエネルギー源や体を作る働きを補助する役割のある栄養素です
  • ほかにも、原材料のお米自体には無かった 成分が 400 種類以上も作られ、機能性のある糖類やペプチドが確認されています。消化酵素として有名なアミラーゼやペプチダーゼをはじめとする酵素も豊富に含まれています。これら全て、コウジカビと言われる発酵を司る微生物の自然の営みによってもたらされた ものなのです。
  • 私たちはお味噌、醤油、漬物、お酒と様々な発酵食品に囲まれた食文化を築き上げて きた民族ですが、その中でも非常に甘くて美味しい発酵食品は甘酒の他にはありません。 米麹によって作られた甘酒は、その甘くて栄養たっぷりな性質から、古くは平安時代以前から江戸時代に至るまで、現在のように白砂糖が普及していないころの甘味として大変重宝されました。

気になるカロリーは?

実は、甘酒のカロリーはお粥と同じくらいであるとご存知でしょうか? 人間の味覚は、小さい物質になるほど味として知覚しやすくなる性質があります。コウジカ ビの消化酵素によって、澱粉は甘味を感じさせるブドウ糖に、タンパク質は旨味を感じさせ るアミノ酸に分解されています。小さい物質であるからこそ、味として感じているのです。 甘味のないご飯を口の中で噛むことによって甘味が出てくるのは皆さんご存知かと思いま すが、それは唾液の消化酵素によってお米の澱粉が消化されて小さい糖に変わっていくか らなのです。人間の体は、消化酵素を用いた、消化という工程で、大きい物質を小さな物質にし、それを腸から吸収して用いています。甘酒はこの消化という工程がすでに済んでしまっている食べ物なので、甘みがあり体に吸収されやすいのです。

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