前回は「穀物」について書きました。今回は「お味噌」のお話です。
かつて、お味噌は薬だった
日本人の健康を作ってきたのは、米(白米でなく玄米や雑穀入り)・塩・味噌です。江戸時代の文献「本朝食鑑」を以下、引用します。
味噌は体を温める
気分をゆったりさせる
血行よくし、酒毒を解消する
元気をだし、血を作り、血の巡りを良くする力がある
悪血をおさめからだを丈夫にし、体毒を消し
血圧を低くし、体をつやつやにさせ、痛みを止める
吹き出物など出るのを防ぎ、食欲をそそらせる
腹をくつろげ、血を活かし、百薬の毒を排出する
胃に入って消化を助け、元気を運ぶ
血のめぐりをよくする
痛みを鎮めて、よく食欲を引き出してくれる
嘔吐を押さえて腹下しを止める
また髪を黒くし皮膚を潤す
当時の人は、お味噌をとても大事に使っていたのです。戦国時代には、空腹時になめるために兜の中に味噌を塗りつけていたとか。また日露戦争では、陸軍の兵士が腰に鉄火味噌をいれた小さい筒を携えていたそうです。長崎でも原爆後遺症を防ぐためにワカメの味噌汁を飲ませていたことも有名な話で、チェルノブイリの原発事故の時も大量のお味噌が現地に運ばれました。
乳酸菌も豊富で、ミネラルや必須アミノ酸が豊富。お味噌を見直してみませんか?
お味噌の選び方
豊富なたんぱく質とミネラルを含む優等生食品である大豆ですが、難点は消化がわるいこと。味噌は発酵することによって、消化しやすいものになっています。選ぶ時のポイントは
- 国産丸大豆(遺伝子組換えでない)
- 化学精製塩でない本物の海塩を使用していること
- 長期間(最低1年半)熟成させたもの
- きちんと味噌が呼吸できるように、パッケージに穴があいたもの
おすすめは、海の精(株)オーサワジャパン(株)のお味噌。
またまるみ麹本店で販売している「美袋の唄(みなぎのうた)」に使用されている塩は、海の精でなく中国の福塩です。地産地消ではありませんが、すばらしい味のお味噌です。
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